紀州鉱山の真実を明らかにする会

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毎日新聞 2010年3月30日
「戦時中 紀州鉱山で犠牲に 朝鮮人追悼碑 除幕 100人参列」

【熊野】
 日中戦争、太平洋戦争中に入鹿村(現熊野市紀和町板屋)にあった紀州鉱山で働き亡くなった朝鮮人35人を追悼する碑の除幕集会が、現地と市紀和コミュニティーセンターであった。関係者ら約100人が参加し、死亡した朝鮮人の調査を継続することを確認した。
 追悼碑は08年、在日本朝鮮人総連合会(総連)県本部、在日本大韓民国民団(民団)県地方本部、民間の「紀州鉱山の真実を明らかにする会」が津市で「碑を建立する会」を設立、市民らの募金を活用し敷地215平方メートルを購入して建てた。同会は紀州鉱山に延べ1300人を超える朝鮮人が強制連行されたと見ている。
 碑は幅2・3メートル、高さ1・15メートルで、28日の集会は、朝鮮の民族楽器の演奏で開幕。関係者が除幕した後、紀南国際交流会の戸地功理事長(63)=紀宝町平尾井=や、地元にある外国人墓地の清掃を続けている紀和町老人クラブの倉屋侑司会長(80)=熊野市紀和町小栗須=らがあいさつした。主催者としてあいさつした、「紀州鉱山の真実を明らかにする会」事務局の金静美(キムチョンミ)さん(60)=和歌山県海南市=は、鉱山で亡くなった35人のうち11人の名前の一部が分からないなどと説明し、「碑建立を新たな基点とし、日本による植民地支配中の歴史的事実をはっきりさせていきたい」と述べた。
  【汐崎信之】

 【写真】 朝鮮人を追悼する碑の除幕集会で献花する在日朝鮮人ら=熊野市紀和町で
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