紀州鉱山の真実を明らかにする会

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asahi.com 2009年9月7日
追悼碑除幕 来年3月 紀州鉱山

集会で捕虜収容所の写真を説明する戦争捕虜研究会のメンバー=津市桜橋2丁目

 「紀州鉱山で亡くなった朝鮮人を追悼する碑を建立する会」の集会が6日、津市桜橋2丁目の県教育文化会館であった。県内外から45人が参加。熊野市で来年3月に追悼碑の除幕式をすることが報告され、史跡「英国人墓地」に朝鮮人の遺骨が埋葬されている可能性があることについても話し合った。

 同会によると、熊野市紀和町板屋にあった紀州鉱山では40〜45年、千人以上の朝鮮人が強制労働させられ、32人の朝鮮人が亡くなったことが確認されているという。  同会は08年8月、「在日本大韓民国民団県地方本部」「在日本朝鮮人総連合会県本部」「紀州鉱山の真実を明らかにする会」の3団体で発足。同市に紀州鉱山跡地の提供を求めたが拒否されて今年7月、熊野市紀和町鉱山資料館近くの土地約200平方メートルを買い上げた。来年3月28日に除幕式を開く予定で、集会では碑文の内容を検討した。

 また、市指定文化財「史跡英国人墓地」についても議論。熊野市と紀和町が05年に合併した際、史跡の名前を「外人墓地」から「英国人墓地」に変更したことや、集会に招かれた「戦争捕虜研究会」のメンバーの女性が、紀州鉱山で働いていた男性から「外人墓地の近くに朝鮮人を埋葬した」との証言を得たことが報告された。建立する会の竹本昇さんは「仮に朝鮮人の骨があるのなら、(強制労働で朝鮮人が亡くなったという)歴史の事実が隠されていることになる」と憤った。熊野市に公開質問状を送ることも検討している。

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