紀州鉱山の真実を明らかにする会          裁判闘争



2013年3月22日に提訴し、2013年7月4日に津地裁で裁判が始まりました。

 日 時:7月4日(木)午後2時から
 場 所:津地方裁判所302号法廷
 事件名:「2012年度固定資産税賦課処分及び減免不承認処分取消請求事件」

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報告


 午後2時きっかりに第1回口頭弁論が始まりました。
3人の裁判官(戸田彰子裁判長、浅川啓裁判官、秋山沙織裁判官)が法廷に入ってきました。
塚田書記官が「起立をお願いします」という声で、私たち以外の人は、起立していました。
そして、着席した後、塚田書記官が、事件番号を読み上げました。
事件番号読み上げ終了と同時に、キム チョンミさんと私は立ち上がって
「原告は、戸田裁判長を忌避します。理由は、前回の裁判において不当な訴訟指揮を行ったからです。詳しいことは後日、書面で提出します」
と言って、裁判官忌避を行いました。
3人の裁判官は、お互いに目配せしながら、私たちには、無言で、退廷していきました。この間、ほんの1〜2分でした。

竹本昇

きょう津地裁で


 きょう(7月4日)午後2時から、熊野市を被告とするあらたな訴訟の最初の裁判(口頭弁論)が、津地方裁判所でひらかれました。
 この訴訟は、熊野市が、紀州鉱山で亡くなった朝鮮人を追悼する碑の敷地に2012年度に土地税を課税してことに抗議するものです。
 こんがいの裁判の裁判官は、戸田彰子裁判長、浅川啓裁判官、秋山沙織裁判官の3人で、戸田裁判官は、熊野市が2010年度に土地税を課税してことに抗議する前回の訴訟のときの裁判官と同じです。
 被告席には、前回の訴訟のときと同じ倉田厳圓弁護士と、熊野市の職員星山政文氏・小松緑氏・濱田直行氏が座っていました。

 裁判官3人が入廷して、塚田靖夫書記官が事件番号を読み上げた直後、原告が立ち上がり、
   「原告は、戸田裁判長を忌避します。理由は、前回の裁判において不当な訴訟指揮をおこなったからです。詳しいことは後日、書面で提出します」
と述べました。
 戸田裁判長は、一瞬硬直した表情を示したあと右陪席官の浅川啓裁判官と数語小声で語りあったあと、一言も発言しないで、そそくさと退廷していきました。
 この間、2分たらずでした。

 忌避された裁判官は、裁判(口頭弁論)の訴訟指揮を続けることができません。

 佐藤正人

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なぜ朝鮮人が故郷から紀州鉱山に強制連行され紀州鉱山で亡くなったのか
朝鮮人を追悼する碑の敷地への課税は、社会正義に反し、憲法に違反している

 国民国家日本は、他地域・他国を侵略し、植民地支配し、資源と生命と労力を奪ってきた。
 中国侵略戦争のさなか、日本政府は、労働力不足を補い戦争を遂行するために、朝鮮人や中国人の日本への強制連行を開始し、強制労働させ、1945 年8 月の敗戦時までに多くの朝鮮人と中国人の命を奪った。
 強制連行された朝鮮人や中国人は、鉱山、軍需工場、日本軍施設などで強制労働させられた。朝鮮人と中国人の強制連行・強制労働に日本の各地域の行政機関も加担した。
 朝鮮人強制連行は、日本の法律に基づいた国家的事業であり、公共の行為であった。
 国家の公共的な行為の犠牲者に対する反省、謝罪、賠償、追悼も、公的になされなければならない。
 しかし、日本政府は歴史的事実を明らかにしようとせず、侵略犯罪に対する反省もしようとしていない。強制連行された朝鮮人や中国人を強制的に働かせ、事故などで命を失わせた日本企業のほとんどが、その侵略犯罪を認めようとしておらず、謝罪・賠償をしていない。
 熊野市は、熊野市の紀州鉱山に強制連行された朝鮮人を追悼することに公共性を認めず、追悼碑の敷地に課税している。
この熊野市の行為は社会正義に反している。
 「英国人墓地」については公共性を認め、朝鮮人を追悼する土地には公共性を認めないという熊野市の行為は、法の下の平等を定めた憲法14 条及び民族差別を禁じた国際人権規約並びに人種差別撤廃条約に違反している。
                                 (『訴状』より)


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裁判の経過(PDF)



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